〔9〕楕円系歯車


9.1　概要
   楕円系歯車設計システム(Eliptical Gear Design System)は，旧来の内容を一新しました．旧カタログ(VOL.10，18頁)の楕円系歯車は販売中止とさせていただきます．
   新しい楕円系歯車ソフトウェアは，図9.1に示しますように同葉数だけでなく異葉数の設計も可能です．
   非円形歯車はカムに比較して滑りが少なく，リンク機構に比較してコンパクトな設計ができます．また，確実に荷重を伝達することができるなど非常に有利な特徴を有しています．
9.2　諸元入力画面
   基準ラックを図9.2に，諸元入力画面を図9.2に示します．例題の場合，ピニオンの葉数を2，ギヤの葉数を3としていますが，葉数は，1～10の範囲で設定することができます．


9.3　寸法結果
   図9.3に楕円系歯車の寸法結果を示します．

 9.4　楕円系歯車の基準線
   図9.5に楕円系歯車の基準線を示します．


9.5　変位曲線グラフ
   角度変位，角速度変位，角加速度変位グラフを図9.6に示します．このグラフの角度カーソルと図9.5及び図9.9の歯形軌跡図のピニオン回転角と連動しています．


9.6　歯形創成図
   図9.7及び図9.8に歯形創成図を示します．


9.7　歯形軌跡図
   図9.9に歯形軌跡図を示します．


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9.8　歯形レンダリング
   楕円系歯車の歯形レンダリングを図9.10に示します．コントロールフォームにより視点や回転角を変更することができます．


9.9　歯形ファイル
   楕円系歯車の歯形をCAD ファイル（DXF, 3D-IGES）で出力す ることができます．図9.11 にファイル出力例を示します．


9.10　作図例


 9.10　作図例
楕円系歯車ソフトウェアを用いて設計した波動歯車


※CAM曲線を与え，これに歯を生成するソフトウェアは，別途お問い合わせください．
〔10〕Worm Bite2(ウォームバイト刃形解析ソフトウェア)


10.1　概要
   ウォームの歯切り加工は，図10.2のようにフライスカッタ(または砥石)で加工するK形(3形)歯形が一般的ですが，小形のウォームや電極に使用されるウォームはバイトで切削されています．加工方法として図10.3のようにバイトを軸方向に対し平行に取り付けて切削すればウォームの軸方向歯形は直線となります．しかし進み角が大きくなると一方の刃のすくい角が負となり反対側では逃げ角を大きくとらなければならないため切削が困難となります．このような場合には図10.4のようにバイトをねじ面に対し直角に取り付けて切削することになります．
   図10.4のようにバイトを歯直角に取り付けてウォームを切削する（N形ウォーム）と切削後のウォーム軸方向歯形は，直線とはなりませんが，Worm Bite2は，切削後のウォーム軸方向歯形が直線となるようにバイトの形状を生成するソフトウェアです．


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